電気分解の水素水は安全かどうかの論文電気分解で作られた水素水と聞くと、それを口にして本当に大丈夫かどうか気になる人もいるかもしれません。
しかしその安全性について研究しまとめた論文が発表されました。
今回は科学的根拠に基づいたその論文について、ご紹介したいと思います。

気になる論文の中身とは

この気になる論文は「Toxicology&Industrial Health」という、毒物学的研究の観点から産業衛生を考える学術雑誌に2010年3月に掲載されました。
論文を発表したのは県立広島大学生命環境学部です。
彼らは電気分解で作られた水素水は生物学的に本当に安全なのかどうか、遺伝に変化を引き起こす作用はないか、遺伝する毒性はないか、摂取したのちしばらくたった後に発現する毒性(亜慢性毒性)はないかを調査し発表しました。

実験内容とその結果は?

この研究では、電気分解によってつくられたpH値が中性の水素水(水素濃度が0.9~1.14ppm、酸化還元電位が-80~-150mV)を使用し実験しています。
ネズミチフス菌で突然変異が起こるかどうか確認したところ、特に誘発するようなことは無かったという結果に。
また同じようにチャイニーズハムスターで6時間、および24時間実施し観察を行っても、結果に異常は確認されませんでした。
次に亜慢性毒性を確認するため、無菌ラットを用いて28日間水素を投与し観察。
臨床症状や体重、摂食量や尿、血液、各臓器、組織病理学など様々な視点から毒性変化が無いかどうか調べましたが水素水による変化はみられず安全性が確認されました。

電気分解で作る水素水は安心できるものだった

水素水をつくるには、3つの方法があります。
一つは今回の論文にあった電気分解。
二つ目は金属マグネシウムを用いた化学反応。
最後はアルミパウチ容器やペットボトルなどに詰めた水素ガスです。
電気分解水は一般的に卓上型の浄水器「水素水サーバー」などの生成器で作ることができます。
生成された水は水素がたくさん含まれており、原水と比較するとミネラルが豊富であることから注目度が高くなっているのです。

電解水素水は医療分野ではさらなる可能性の拡大を予想できることから、安全性が確認されたことは大きなメリットだったでしょう。
子どもやお年寄りも安心して口にできるように、様々な角度から検証し研究されていく今後に目が離せません!